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コロナ、経済対策、外交…新総裁適任は? 識者に聞く

 菅義偉(すが・よしひで)首相(自民党総裁)の後継を選ぶ党総裁選(17日告示、29日投開票)に10日、河野太郎ワクチン担当相が立候補を正式表明した。これにより、すでに表明済みの岸田文雄前政調会長、高市早苗前総務相を加えた3人による総裁選の構図が固まりつつある。直面する新型コロナウイルス対策、それに伴う経済政策、そして外交など課題は山積している。誰が新たなリーダーにふさわしいか、各界の識者4人に聞いた。

 4人には、1年前の前回総裁選の前にも、適任者を選出してもらっていた。

 ■調整力が必要

 経済小説「ハゲタカ」シリーズの著者で作家の真山仁さん(59)は当時、岸田氏を選び、今回も同氏を推すという。

 「総裁候補は皆、『キャラが立った』人だが、日本に英雄のような首相はなじまない」とし、「必要なのは調整力。岸田さんの、人の意見を聞いて決断する能力に期待したい」と語る。

 経済再生を重視し、「日本経済を基礎的に立て直す取り組みが必要」と訴える。コロナ対策では「海外では特効薬を作る製薬会社にしっかりとお金を投じている。日本も同じように投資し、国民に届けてほしい」と話した。

 ■主張に具体性

 女性講談師として活躍する神田蘭さんは前回、現首相の菅氏が適任とし、今回は高市氏を「国家観に最も賛同できる」とする。

 皇位継承の男系維持や憲法改正など、「主張に具体性と一貫性がある」と指摘。政府が「最重要課題」に位置付ける北朝鮮による拉致問題を含め、「安倍、菅政権がやり残したことに取り組み、進展、解決へ猛進してくれるのではないか」と期待を込める。

 女性議員では平成20年の小池百合子氏(現東京都知事)以来2人目の出馬となるが、「性別は抜きに、新型コロナで混沌(こんとん)としている今の日本には、彼女のようなはっきりとしたリーダーシップが必要」と訴える。

 ■経済対策急務

 立教大大学院客員教授でトレンド評論家の牛窪恵さん(53)も、経済対策が急務という立場だ。格差を是正し中間層を拡大する必要があるとし、岸田氏と合致点をみている。

 「候補者の中で最も経済に明るい。奇をてらった約束はせず、現実的に政策を進めていく力があり、良心的だ」と評価する。

 一方で政治姿勢については「周りから強く言われると、はねかえすパワーがないようにも見受けられる」と不安要素に言及。“第二の候補”として河野氏の名をあげ、「よくも悪くも、空気を読まないという彼の実行力に期待したい」と語る。

 ■現状打破の力

 元財務官僚で信州大特任教授の山口真由さん(38)は、次期首相に「現状を打ち破る改革」を求める。現行の医療・社会保障制度などについて、「高齢者の目線に立った『シルバー民主主義』の中で、現役世代が犠牲になっている面がある」と指摘。河野氏の名を挙げ「自民党の支持層でもある高齢層に切り込み、構造改革をする姿勢に期待したい」とした。

 厳しさを増す外交・安全保障に関しては、「イデオロギーに凝り固まらず、現実的に対応することが重要だ」と述べた。

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