海外情勢

CIAが中国専門部局「最大の地政学的脅威に対応」

 【ワシントン=大内清】米中央情報局(CIA)は7日、中国に関する情報収集と分析を専門に担う「中国ミッションセンター」を設置するなどの組織改編を発表した。バーンズCIA長官は声明で、台湾への威圧や東・南シナ海での覇権的な海洋進出など「敵対的な態度を強める21世紀最大の地政学的脅威である中国」への対応を強化するための措置だと強調した。

 CIAは2001年の米中枢同時テロ以降、アフガニスタンやイラクをはじめとする中東諸国、アフリカ、東南アジアなどでのイスラム過激派の動向分析、無人機によるテロ掃討作戦に主な関心と資源を振り向けてきた。8月末にアフガンからの米軍撤収が完了した直後のこのタイミングで中国専門部局を設けるとの決定には、「脱中東」を進めつつインド太平洋での安全保障体制構築に本腰を入れるとするバイデン政権の方針が色濃く表れている。

 CIAはこのために中国語ができる人材の採用を積極的に進めると表明。バーンズ氏は「CIAとして、新しい大国間競争の時代の最前線に立つ」と述べた。

 このほかにもCIAは、科学技術の急速な発展や気候変動、公衆衛生といった地球規模の問題を扱う別のミッションセンターも設置する。

 バイデン政権は、中国が人工知能(AI)やサイバー分野での技術革新をリードすることを強く警戒しているほか、同国が新型コロナウイルスの起源に関する国際的な調査を拒絶していることを批判。その一方で温暖化対策などでは中国との協力を模索するともしており、同センターにはこうした政権の姿勢が反映されている形だ。

 また、トランプ前政権時代に設けられたイランと北朝鮮に関するミッションセンターの機能が、それぞれの地域担当部局に組み込まれる予定だ。

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