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衆院選公示、15カ月予算の年内編成固まる

 衆院選が19日公示され、選挙後に本格化する予算編成や税制改正の日程がおおむね固まった。自民、公明両党の与党が勝利すれば、追加経済対策と令和3年度第1次補正予算案、4年度予算案を一体編成する「15カ月予算」を年内に閣議決定し、新型コロナウイルス対策や景気下支えで切れ目のない対応を取る見通し。生活困窮者支援や成長分野への投資などで、規模が拡大するのは避けられない。

 政府・与党は31日の衆院選投開票の後、11月中旬にも経済対策をまとめる。財源の裏付けとなる1次補正は12月上旬まで、4年度予算案は同月下旬までに閣議決定する方向で調整する。

 景気の低迷で経済対策は早急な実施が求められており、1次補正は閣議決定後、速やかに国会へ提出し年内の成立を図る方針だ。

 今月4日の岸田文雄政権発足時、衆院選の投開票日は11月中の可能性が取り沙汰され、最も遅い場合、11月28日投開票の想定もあった。経済対策と1次補正の閣議決定はいずれも選挙後になるため、投開票日が11月だと年内決定が難しくなりかねない。だが、首相が新政権発足から27日後の投開票という戦後最短の日程を描いたことで、「15カ月予算」はいずれも年内に決定できる目途が立った。

 首相は数十兆円規模の経済対策策定を掲げ、コロナ禍の困窮世帯を対象にした現金給付や、科学技術など成長分野への投資拡大を目指す。現金給付では公明党が18歳以下の子供1人当たり10万円を求め、18日の党首討論会では首相が「しっかり調整したい」と含みを持たせた。衆院選後の与党調整で給付対象が広がれば対策の規模が上振れする。

 一方の野党も、立憲民主党が現金給付や所得税と消費税の大型減税を含めた「総額30兆円超」の補正予算を主張し、国民民主党も「50兆円規模」の緊急経済対策を公約に掲げている。仮に衆院選で政権が交代した場合、概算要求など予算編成のやり直しが求められる可能性があるが、コロナ禍からの景気浮上を目指す大規模な経済対策と補正予算の編成を目指す点では与野党に大きな違いはない。(永田岳彦)

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