海外情勢

中国、「歴史決議」審議へ 習氏の権威づけ図る

 【北京=三塚聖平】中国共産党は18日、党の重要会議である第19期中央委員会第6回総会(6中総会)を11月8~11日に北京で開くことを決めた。党創建以来100年の歴史を総括する「歴史決議」を6中総会で審議する。採択されれば毛沢東、トウ小平時代に続く「第3の歴史決議」となり、来年秋の第20回党大会で長期政権実現を目指す習近平総書記(国家主席)の権威付けを図る。

 中国国営新華社通信によると、18日に党中央政治局会議を開いて、6中総会で「党の100年の奮闘の重大成果と歴史的経験に関する決議」案について審議することを決めた。同決議案に関して、既に党内外から意見募集が行われたと伝えている。

 中国共産党は、歴史的な節目で歴史問題を評価する決議を行ってきており、最初の決議は建国の父となる毛が主導して1945年にまとめられた。トウ小平時代の81年の決議では、中国を大混乱に陥れた文化大革命(文革)を全面否定し、毛について「中国革命における功績は、過ちをはるかに上回る」と評価した。両決議とも、毛とトウ小平がそれぞれ自身の指導的地位を固めることにつなげた。

 18日の政治局会議は、習氏就任以降について「わが国の国際的な地位は日増しに強固になった」と強調した。現在、党内に深刻な歴史問題が存在しない中、党大会で異例の総書記3期目入りを確実にするため、毛とトウ小平と並ぶ存在を印象付ける狙いとみられる。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus