国内

冬の電力不足回避へ LNG在庫、過去5年で最高水準

 経済産業省は21日、冬の電力やガスの需給切迫に備え、液化天然ガス(LNG)が不足しないよう対応を協議する官民連絡会議の初会合を開いた。会議では大手電力がLNGの在庫が過去5年で最高水準にあると報告。経産省は今冬の需給切迫は回避できるとの見通しを示した。ただ、想定以上の需要拡大などに備え、在庫動向の監視を継続する方針も確認した。

 経産省によると、10月半ば時点のLNG在庫は約230万トンで、昨年同時期と比較して約70万トン多い。ガス事業者の在庫も例年を上回る水準という。資源エネルギー庁の保坂伸長官は会議で「現在の在庫水準であれば、厳しい寒さとなった場合でも需給逼迫(ひっぱく)は回避できる」と述べた。

 LNGは、中国やインドの需要が増加して世界的にコスト高や供給不足への懸念も強まっており、日本の安定調達が課題となりそうだ。

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