海外情勢

中国恒大株が取引再開 傘下企業売却頓挫受け10・5%安

 【北京=三塚聖平】香港証券取引所で21日、取引が停止されていた中国不動産大手「中国恒大集団」の株の売買が再開した。同社は、傘下企業の売却交渉が成立しなかったと20日に発表。交渉頓挫により債務不履行(デフォルト)の可能性が増したとみられ、取引停止前の終値と比べて10・5%安で取引が始まった。

 恒大集団は20日、傘下の不動産管理会社「恒大物業集団」の売却交渉を打ち切ったと発表した。不動産大手「合生創展集団」の傘下企業に、恒大物業の株式50・1%を売却する計画を水面下で進めていた。売却額は、約200億香港ドル(約2940億円)を想定していたという。売却交渉により、恒大集団と恒大物業の株取引は今月4日から停止していたが、恒大物業の株取引も21日に再開した。

 交渉頓挫で、恒大集団の資金繰り難が続くことになる。同社は、9月下旬以降に米ドル建て社債の利払いが3回にわたって滞っているとされており、その未払い額は計2億7900万ドル(約320億円)に達する。そのうちの利払いの一つは今月23日に猶予期限を控えており、資金調達の行方が注視される。

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