海外情勢

中国政府、不動産大手に外債の支払い指示

 【北京=三塚聖平】中国政府は27日までに、外貨建て社債の償還や利払いの確実な履行を求めたと発表した。中国の不動産大手各社が指示を受けたといい、米ドル建て社債の利払いが滞っている中国恒大(こうだい)集団を念頭に、債務不履行(デフォルト)を避けるよう引き締めを図ったとみられる。

 国家発展改革委員会と国家外貨管理局は26日、「重点業界」の企業を集めた会合を開き、経営状況や外債の償還計画について聴取を実施。その上で、企業側に「財務規律と市場ルールの順守」を求めるとともに、外債償還の準備を進めるよう求めた。発表では企業名は明示されていないが、中国メディアは呼び出されたのは不動産大手各社だと伝えている。

 経営危機に陥る恒大集団は、今月23日に猶予期限を迎えたドル建て債の利払いを直前になって実施し、デフォルトを免れた。ただ、29日には別のドル建て社債の利払い約4750万ドル(約54億円)の猶予期日を迎えるなど、年末に向け相次ぎ利払い期日を迎える。

 また、今年に入ってドル建て債のデフォルトに陥った中国不動産大手企業は9社で、未償還額は計280億7300万ドルに達すると中国メディアが伝えている。国内向けの利払いを優先させる動きも見られるため、海外投資家の懸念は増している。ブリンケン米国務長官も10月上旬、恒大問題の悪影響が世界経済全体に波及しないよう「責任ある行動」を中国政府に求めていた。

 一方、米ブルームバーグ通信は26日、中国当局が恒大集団創業者の許家印(きょかいん)氏に対し、債務削減のために個人資産を使うよう求めたと伝えた。関係筋の情報として、恒大集団が9月にドル債の利払いを本来の期日に実行できなかったことを受け、許氏に指示したとしている。ブルームバーグは、習近平政権が恒大集団の救済に乗り出す可能性が低いという見方も示している。

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