海外情勢

英、アーム買収で追加調査 安保上の観点から深掘り

 英政府は16日、米半導体大手エヌビディアによる英半導体開発大手アームの買収について、競争上の問題に加え、安全保障上の観点から追加調査すると発表した。競争・市場庁(CMA)に指示した。調査期間は約6カ月間で、延長の可能性もある。最大400億ドル(約4兆6千億円)の買収計画の可否は、さらに時間がかかる見通しとなった。

 CMAは8月、この大型買収が「競争上の重大な懸念がある」とする報告書を発表。技術が囲い込まれれば競争が阻害され、先端技術の開発を妨げる可能性に言及した。今回は安保面の調査をさらに深掘りする方針だ。

 アームはソフトバンクグループ(SBG)の傘下企業。半導体設計の世界大手で、半導体メーカーなど顧客企業からの技術使用料を主な収益源とする。SBGは昨年、保有するアームの全株式をエヌビディアに売却すると発表した。

 欧州連合(EU)欧州委員会も今年10月、日本の独禁法に相当するEU競争法に基づいて本格調査を始めたと発表した。(共同)

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