社会保障など3分野の歳出抑制策を提言 経済財政諮問会議

2015.4.16 22:06

 政府は16日、経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)を開き、今夏に策定する財政健全化計画に反映する歳出抑制策の検討を始めた。社会保障や社会資本整備などの分野で予算の重点化・効率化を図る自治体に対し、地方交付税を交付する際、優遇する仕組みなどが柱。一律の歳出削減ではなく、自主的な歳出改革を優遇することで、経済成長と財政再建の両立を目指す。

 会議で安倍首相は「国民、企業、自治体などの意識や行動の変化を促す仕組み作りに向け、議論を進めてほしい」と指示した。

 民間議員は歳出抑制策の基本的な考え方として「自らムダの排除を徹底し、効率的、かつ質の向上した公共サービスの実現が重要だ」と強調。従来の改革では十分効果を得られなかったことも踏まえ、中長期的な取り組みや期限を区切った効果の検証などの導入が必要だと指摘した。

 その上で、民間議員は社会保障、社会資本整備、地方行財政の3分野で、歳出抑制策を提言した。

 社会保障分野では、医療費を抑制するためジェネリック医薬品(後発薬)の利用目標を達成した自治体に対し、支援を手厚くすることや、診療報酬改定により過剰病床の削減などを促す。また、国や都道府県が国民健康保険に拠出する交付金の配分方法も改め、医療の高度化や高齢化に伴い増加する医療費の抑制を図る。

 社会資本整備では、民間資金活用による社会資本整備(PFI)の導入を推進する。自治体が庁舎や道路などの整備でPFIの活用を優先できるように税財政の制度改正を行うほか、既存の社会資本の売却益を再投資の資金に用いる仕組みも検討する。

 地方行財政では、自治体間の行政コストの比較を徹底し、5年後をめどに地方交付税の交付基準を、最も効率的な自治体に合わせるなどして効率化を促す。人口密度別に47都道府県を3つのグループに分けた上で、人件費や維持修繕費でそれぞれのグループで低コスト5府県の平均に合わせれば、合計で約1兆4千億円の削減が可能との試算も示した。

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