2015.5.20 06:21
政府は19日、6月に約3年2カ月ぶりに開催予定の日中財務対話で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)への参加・不参加の意思表明は見送る方針を固めた。AIIBの不透明な融資審査基準や組織運営のあり方などを直接確認し、参加の是非を判断する場と位置づけていたが、中国側から明確な回答が見込めず、より慎重な対応が必要と判断した。
経済・財政の課題や今後の協力関係を議論する財務対話は6月6日に北京で再開する方向で、財務相をトップに両国の局長級幹部が意見交換する。今回は、中国がAIIBの設立協定の署名を6月末に予定しているため、日本のAIIB参加の是非が最大の焦点になっていた。
政府はAIIBに関し、インフラ整備の際の環境・人権への配慮や公平なガバナンス(統治)の確保などを求めてきたが、中国側からの回答は「現在に至るまで全く明確になっていない」(政府高官)という。
安倍晋三首相は4月の日米首脳会談で、オバマ米大統領とAIIBへの警戒感で足並みをそろえており、懸念材料が払拭されるまでは参加の是非を判断する期限は区切らず、慎重に見極める方針だ。
麻生太郎財務相は19日の会見で「中国が日本の動向に関心を示しているのは知っているが、日本としては中国にこれまで通りの働きかけをしたい」と語った。