韓国、輸入車販売で初の15万台突破 ドイツ勢が上位独占
更新韓国で輸入車販売が堅調だ。韓国輸入自動車協会(KAIDA)によると、昨年の輸入車販売台数(新車、速報値)は前年比19.6%増の15万6497台で初めて15万台を突破。新車販売全体に占める輸入車の割合は前年の10%から12.2%に拡大した。現地英字紙コリア・タイムズなどが報じた。
メーカー・ブランド別の販売台数はドイツ勢が上位を独占し、BMWが3万3066台で首位、以下、フォルクスワーゲン(2万5649台)、メルセデス・ベンツ(2万4789台)と続いた。日本勢はトヨタの5位が最高だった。生産国・地域別シェアは欧州が78.5%、日本が14.1%、米国が7.4%となっている。
KAIDAの幹部は40歳以下の若年層を中心に排気量2000cc以下のモデルの販売が好調だったとし、「ディーゼル車の需要拡大と、各社の積極的なマーケティング活動が輸入車の販売増につながった」と分析した。
韓国は今年もウォン高傾向が続くとみられているほか、2011年に発効した欧州連合(EU)との自由貿易協定(FTA)の取り決めによってEU生産車の関税が引き下げられるなど、外国勢に追い風が吹いている。
KAIDAは輸入車メーカー各社が販売網拡大を急いでおり、年内に小型車から高級車まで多数の新モデルが投入される予定だと指摘。今年の販売台数を17万4000台と予想している。
一方、昨年の地場主要5社(現代、起亜、韓国GM、ルノーサムスン、双竜)の国内新車販売台数(速報値)は、前年比2.1%減の137万3902台で、4年ぶりに140万台を下回った。
最大手の現代が賃上げを求める労働者のストライキなどで同4%減の64万865台だったほか、2位の起亜も5%減(45万8000台)となったのが響いた。両社は今年、弱点とされるディーゼル車やハイブリッド車の販売強化に注力して巻き返しを図る方針だ。(シンガポール支局)
