トヨタ労組、きょうの交渉控え集会 前年上回るベア妥結目指す
更新トヨタ自動車労働組合は10日、全国の事業所で集会を開き、2015年春闘が終盤戦に入る11日の労使交渉を控え、ベースアップ(ベア)に相当する賃金改善分について前年実績の月2700円を上回る妥結額を目指す姿勢を確認した。年間一時金は、6.8カ月分の満額回答を目指す。
トヨタ労組は15年春闘で、昨年の要求額の1.5倍に相当する6000円のベアを要求している。
愛知県豊田市の本社グラウンドで開かれた集会では、鶴岡光行執行委員長が組合員に「とりわけ賃金については大きな隔たりが残されている」と交渉状況を説明。そのうえで「昨年獲得実績を乗り越え、大きな前進を図るべく、最大限押し込んでいく。一時金は満額要求通り」と強調した。
労組の説明では、経営側は競争力の低下やトヨタグループ内での賃金格差の拡大を理由に賃上げに慎重な姿勢を示しているという。ただ、経営側は業績改善を背景に昨年以上のベアを実施する方針で、4000円を軸に調整が進む見通しだ。
