【2015春闘】下請け企業、苦渋の賃上げ 「トヨタ城下町」人材奪い合い激化
更新海外販売の好調や円安で業績好調なトヨタなど自動車大手各社は、今春闘で2年連続のベアを実施する方針だ。ただ、自動車部品メーカーの6割程度は国内の拠点だけで事業を営んでおり、円安の恩恵どころか、むしろ海外からの部品調達コストの増加などで負担が積み重なる。
豊田市の研磨会社の経営者は「10年、20年続く仕事が入れば設備や人に投資をしたいのだが…」と賃上げには消極的だ。円安で自動車生産が国内回帰の動きを見せ、新しい仕事の依頼も舞い込むが「為替が変動すれば、いつまた海外に移されるか分からない」と、不安を拭うことができない。
業界全体に波及せず
昨年の春闘で大手企業は幅広い業種がベアに踏み切ったが、経済産業省の調査では中小企業でベアを実施したのは約2割。賃金の格差は広がった。
自動車総連は中堅・中小企業の賃金の底上げを強く意識し、今春闘で「月額6000円以上」のベアを統一要求に掲げた。その結果、加盟1060組合の平均要求額は昨年の約2倍に当たる5904円の高水準となった。
