JX内田新社長、東南アジアなどで権益取得推進 国内の水素ステも整備
更新25日に就任した石油元売り最大手、JXホールディングス(HD)の内田幸雄社長がフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、収益強化のため東南アジアをはじめ海外の油田、ガス田などの鉱区権益を積極的に取得していく考えを示した。国内では2016年4月に全面自由化される電力小売りに参入するほか、水素ステーションを15年度中に40カ所まで増やすとした。
原油価格の低迷で開発の採算が合わなくなった海外の鉱区が売りに出る可能性があり、内田氏は「ビジネスチャンスになる」と判断し、取得を検討する考えを示した。取得対象の中心地域は「東南アジアなどになる可能性がある」とした。JXHDは既にマレーシア、ミャンマーなどにも鉱区を持っている。
国内の電力小売りについては「機会があればパートナー(他業種)と組み参入を進める。それなりの大きな利益は求めたい」と意欲を見せ、17年に全面自由化が予定されているガスの小売りについても「LNG(液化天然ガス)を安価で調達できるのなら参入したい」と述べた。
次世代のエネルギーとして官民を挙げて導入の取り組みが進む水素については、全国に1万カ所以上あるガソリンスタンド網を生かし、水素ステーションを整備していく考えを示した。
