GM狙うフィアット総帥 トランプ政権巻き込む? 再編次章のキーマン
更新発言の余波が広がり、マルキオンネ氏は一転して、今はいかなる合併も求めておらず、トランプ氏と直接接触したこともないとトーンダウンした。だが、業界では「GMとのM&Aに未練たらたらなのでは」(日本の自動車大手関係者)との受け止め方が多い。
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マルキオンネ氏といえば業界でも極めつけの「再編論者」で通る。これまでもたびたび、自動車業界がよりクリーンで安全な自動車への需要に対応する巨額投資を維持していくため、「世界の自動車メーカーの数を減らす必要がある」と主張してきた。
面目躍如たるものが、14年に完全子会社化した米ビッグ3の一角を占めるクライスラーの買収だ。08年から米国を襲った金融危機でGMに続いてクライスラーも破綻。そこにイタリアから米国進出の野望を長年抱いてきたマルキオンネ氏が救いの手をさしのべ、大西洋を股に掛けた自動車グループを作り上げた。
だが、これで満足するマルキオンネ氏ではない。16年の新車販売台数で世界首位となった独フォルクスワーゲン(VW)、トヨタ自動車など先頭集団の背中はまだ遠い。その差を詰めるには、M&Aが大きな武器となる。米ビッグ3の頂点に立つGMと世界7位のFCAが組めば、業界の構図は塗り変わる。トヨタやVWも青ざめるビッグプレーヤーが誕生する。
FCAはトランプ政権への傾斜も深めている。ミシガン州など米国内の工場へ10億ドルを投じ、2000人を雇用すると発表。メーカーに米国への投資を呼びかけるトランプ氏から称賛された。
