“高校生のたまり場”から一転 不人気だったガストが再び成長している理由
配信元:ITmedia ビジネスオンライン 更新また、内装の色調も、シニア世代にも来店してもらえるような落ち着いた木目調などに変わっている。高校生が我が物顔で占拠して暇つぶしをするような雰囲気は一掃されている。
居心地の良い、話しやすい環境をつくり出すために、席の背もたれを高くしたり、席と席の間にパーテーションを導入したりすることで、個室感を確保。壁には書棚を設け、絵画や写真を飾るなどといった演出で、家のリビングのようなくつろげる雰囲気に変わっている。
この他、トイレの増設、分煙の強化、駐車場スペースの拡大など、ハード面の改善に力を入れたことで、ブランドイメージを一新した。
「ファミ飲み」が人気
立地も採算性が低下した郊外のロードサイド店を閉めて、駅前にシフト。ちょうど居酒屋チェーンが撤退した後のビルの空中階に入居することが多い。その居酒屋をよく利用していた顧客から、お酒とおつまみを出してほしいとの要望が多かったことから始めたのが「ちょい飲み」メニューの提供である。ファミレス飲みを縮めて「ファミ飲み」とも呼ばれており、このファミ飲みの成功が業績回復に大きく貢献している。
おつまみ用のメニューは、199円(税別、以下同)の「ちょい盛りポテトフライ」「ピリ辛キムチ冷奴」など7点。299円の「フィッシュ&チップス」「若鶏の唐揚げ(5コ)」などが7点と充実している。
グランドメニューからは、和膳のおかずが単品で注文可能になっており、ハンバーグやグリル料理、シェアサイズの各種サラダも楽しめて、お酒の友には事欠かない。肝心なお酒も、99円のグラスワインと梅酒(ロック)をはじめ、ビールのグラスが299円、角ハイボールと日本酒が399円と、お手頃な値段。ビールのジョッキが449円で、2杯目からは399円と割引になるのもうれしい。
麦焼酎(499円)やデカンタワイン(399円)を注文した人は、通常199円のセットドリンクバーを半額で利用でき、好きなソフトドリンクで割って、自分好みのカクテルをつくることができる。これは居酒屋ではできない、ドリンクバーを持つファミレスならではのサービスである。