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神鋼データ改竄 やまぬ連鎖、経営見直しも クルマ軽量化戦略に暗雲

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神鋼データ改竄 やまぬ連鎖、経営見直しも クルマ軽量化戦略に暗雲

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 神戸製鋼所の成長戦略が大きく揺らいでいる。同社は経営多角化を進め、成長の柱と位置づけるアルミなど鉄鋼以外の事業も熱心に育成してきたが、性能データ改竄(かいざん)問題が主力の鉄鋼を含めて幅広い製品に広がり、事業活動への影響は広範囲に及びかねない。変化に強く、安定しやすい多角経営の強みは失われつつある。

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 神鋼の改ざん問題をめぐっては、同社が当初否定していた主力の鉄鋼製品でも不正行為があったことが13日に判明した。

 神鋼は同日午後、新たに9件の不正を確認したと発表し、緊急の記者会見を開いて川崎博也会長兼社長が謝罪した。

 神鋼は鉄鋼や銅を含むアルミ、建設機械、電力など、7事業を展開する。最初にデータ改ざんで問題が表面化したアルミ・銅事業の経常利益は、直近の2017年3月期で120億円。電力と並ぶ稼ぎ頭だ。

 環境規制強化やエコカー普及で自動車の軽量化ニーズが高まり、鉄より軽いアルミの需要は増えている。20年度までの5カ年中期経営計画では、自動車を含む輸送機器の軽量化で1000億円規模の投資を想定。確定済みの約680億円は全てアルミ関連だ。そのアルミで受注を失えば打撃は大きい。

 そこに追い打ちをかけるように、鉄鋼製品までも不正行為があったことが新たに判明した。

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