三越伊勢丹、リストラと社内融和の“ジレンマ” 早期復活見通せず
更新この発言に労働組合などが猛反発。社内の混乱を招き、大西前社長が引責辞任する引き金となった。このためリストラは「労組とひざ詰めで話し合う」(杉江社長)と、社内融和に軸足を置かざるを得ない。
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三越伊勢丹に「追い出し部屋」ができた-。今年4月、一部週刊誌にこんな趣旨の記事が掲載されると、三越伊勢丹社内に動揺が走った。
追い出し部屋と指摘されたのは、繁忙期を中心に棚の整理や顧客誘導などを手掛ける販売支援組織だったが、社内には疑心暗鬼が広がった。この組織は直後に解散されたが、杉江社長は「人選を含めてやり方が拙速だった」と、この問題の火消しに追われた。
三越伊勢丹は、統合後に管理ポストが増えたことなどで人件費が膨らんだ。人件費削減は喫緊の課題だが、リストラを急げば、大西前社長のように社内の不協和音を招きかねない。杉江社長は構造改革と社内融和の両立という“ジレンマ”に陥っている。(大柳聡庸)
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■主な小売りの事業規模
≪三越伊勢丹HD≫
・時価総額 4870億円
・売上高 1兆2650億円
・最終利益 100億円
≪スタートトゥデイ≫
・時価総額 1兆175億円
・売上高 1000億円
・最終利益 222億円
≪ファーストリテイリング≫
・時価総額 4兆2090億円
・売上高 2兆 500億円
・最終利益 1200億円
※時価総額は8日時点。売上高と最終利益はファーストリテイリングが2018年8月期、他の2社は18年3月期の予想
