日産経営陣、求心力低下は不可避 本社と生産現場に「壁」…責任曖昧のまま
更新西川氏は、10月から来年3月まで役員報酬の一部を返上することを表明したが、経営責任を明確化する意向は示さなかった。不祥事の調査結果発表での対応としては異例だ。
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ただでさえ、日産の経営は曲がり角を迎えている。17年3月期までの6年間の中期経営計画ではほとんどの目標が未達に終わり、ゴーン氏のコミットメント経営は見る影もない。営業利益は今期まで2期連続の減益見通し。1倍を割り込むと割安とされる株価純資産倍率(PBR)は0.82倍と、自動車大手の中では最低水準で、株式市場の評価も低い。重視してきた米国市場では、販売奨励金による値引き競争で収益環境は悪化。好調だった国内販売も無資格検査問題でブレーキがかかっている。
経営責任を曖昧にした姿勢は、工場や本社の従業員だけでなく、販売会社や部品メーカーを含めたグループ関係者からの不信感を増幅させる可能性がある。西川氏は「挽回(ばんかい)の機会をいただきたい」と述べたが、前途は多難だ。(高橋寛次)
