経営

残った若手社員たちの、意外な行動 不満分子が大量退職した会社で起きたこと

 ウチに来たら、自分を大きく見せるウソなんて、つかなくていい。20年、30年とモノづくりを一緒に楽しんでもらいたい。そして、いずれはメキシコの賃金相場ではなく、日本と同じ給料で処遇したいと考えている。同一労働・同一賃金が私の基本的な考えだからだ。現に、熊本工場も大阪の本社工場も、同じ給与ベースだ。もちろん、バネの味見はメキシコでもやる。現地の社長にやらせるつもりだ。社員一人ひとりを見守り続ける、ウチのやり方をメキシコでも成功させてみせる。

 経営者には「無心になれる時間」が必要

 世の経営者は、脳を休める間もなく、考え続けていると思う。私もそうだ。寝ているときも考えているのか、自分の寝言で目が覚めることが多い。決まって、同じ社員の名前を大声で呼ぶ。経営者が、睡眠不足やうつ病になることが多いのもうなずける。

 経営者には、10分、いや、5分でもいいから、無心になれる時間が必要だ。脳をリセットしないと、次の新しい考えが生まれてこないからだ。私にとっては、趣味のヨットが無心になれる唯一の時間だ。最高に気持ちいいが、一歩間違えば、危険な目にも合う。「今どう動くべきか」に集中するので、そのときばかりは、頭から仕事のことが消える。趣味と上手に付き合うのも、長く経営者を続けるコツなのかもしれない。

 (三協精器工業 社長 赤松 賢介 構成=荒川 龍 撮影=橋本正樹)

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