森友、タカタ…増える「コンプライアンス倒産」 脱税、粉飾など“悪しき慣習”は致命傷
更新最近5年は、2013年度が204件、14年度はピークの216件が発生し、以降は15年度が191件、16年度が179件と2年連続で減少していた。2015年度以降、企業倒産の記録的な低水準とコンプライアンス意識の浸透から、コンプライアンス違反企業の経営破綻の表面化は減っていた。
◆業績回復のピッチが鈍い中小企業
しかし、大手に比べ中小企業の業績回復のピッチが鈍いことを背景に、2017年度はコンプライアンス違反倒産が3年ぶりに増加に転じた。
今後の景気動向の次第では、コンプライアンス違反が露呈して経営破綻に至るケースが増える懸念も強まっている。
コンプライアンス違反で倒産した195件の負債総額は、1兆8775億6200万円で前年度比16倍増と大幅に膨らんだ。
これは欠陥エアバッグ問題で大量リコールから経営危機に陥り、戦後最大の製造業倒産となった自動車部品メーカーのタカタ(東京、負債1兆5024億円)と、消費者庁から1年間に異例の4度の業務停止命令を受けるなど被害者が全国に広がった磁気治療器の預託商法のジャパンライフ(東京、同2405億円)の大型倒産が押し上げたためだ。
この2社を除くと、負債1億円未満が82件(構成比42.0%)と4割を占め、小規模な企業倒産が主流だった。
◆違反の最多は「税金」、「粉飾」も2.5倍増
コンプライアンス違反で倒産した195件を違反内容別でみると、最多が滞納や脱税などの「税金」関連で69件(前年度比6.1%増、前年度65件)発生した。
税金滞納の背景には、業績不振の影響が大きいことから、景気回復の効果が中小企業まで波及していないことが窺われる。それだけに今後も滞納や脱税など「税金」関連のコンプライアンス違反の動向には留意が必要だ。



