【ビジネス解読】「腕時計界のユニクロ」寡占市場に風穴、“第4の日本ブランド”Knot
更新しかし、これが他人のブランドでは勝負できないという信念を生む。26年にSPA方式による自らのブランド「ノット」を立ち上げ、日本の腕時計業界での“ゲリラ戦”が始まった。
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ノットは日本製のムーブメントを手に入れるため、大手の系列企業が海外向けに卸したムーブメントを逆輸入する形で購入し、生産を始める。ただ、少ない個数での生産はコストがかさみ、まともに利益が出ない状況が続いた。「真っ暗なトンネル。心の中では何度も挫折しそうになった。高校生だった子供たちにもかなり心配をかけた」(同)という。
それでも諦めなかったのは、輸入販売事業を理不尽な形で失ったことへの「怒り」があったからだ。状況の好転は販売量が増え出したタイミングとともに到来。大手の系列企業2社から「ノットさん、うちの部品を使っていますよね。一度、お会いしましょう」と声がかかり、これを機に直接商談が始まった。同じころ、組立工場についても協力企業を発掘することに成功した。
大手の系列企業がノットへの関与に転じた背景には、系列内だけでのビジネスに安住することへの問題意識もあったようだ。また、大手が生産を中国などの海外にシフトさせる中、生き残りをかける組立工場側にもノットのような新たな取引先は貴重な存在だった。





