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ペット保険2割成長ペース 医療費、技術の高度化で高騰

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ペット保険2割成長ペース 医療費、技術の高度化で高騰

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 犬や猫などペット向け保険の市場が拡大している。民間調査によると、昨年3月末の市場規模は約490億円で、毎年の成長率は2割近いという。室内飼いなどで寿命が延びた半面、けがや病気で動物病院にかかる機会も増えており、費用負担を懸念して保険に入る飼い主が多いようだ。

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 ペットフード協会によると、2017年の国内の飼育頭数は犬が892万匹、猫は952万匹だった。最近は写真集やインターネット動画で取り上げられる機会も多く、ペットの愛好家は増加。アイペット損害保険の担当者は「家族の一員として、適切な治療を受けさせたいという飼い主が増えている」と指摘する。

 ただ、ペットには公的な保険制度がなく、全額自己負担となる医療費は飼い主の悩みの種だ。輸血や血液検査のほか、磁気共鳴画像装置(MRI)を用いた診断も広まっており、技術の高度化で医療費は高騰している。骨折の治療費が20万円を超える事例もある。

 ペット保険は1年更新の掛け捨て型が多く、動物の種類や年齢によって保険料が決まる。業界最大手のアニコム損害保険は、通院や手術などの費用を最大70%まで補償する商品を販売。6000超の病院と提携し、窓口で保険金を精算できる。アイペット損害保険の主力商品も最大70%まで医療費を補償する。

 ペット保険の国内の加入率は7%程度にとどまるとみられる。英国やスウェーデンに比べると普及は遅れているが、加入を検討している飼い主は多い。市場の潜在的な需要は大きく、楽天が少額短期保険会社の買収で参入するなど競争が激しくなっている。

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