急成長の通販サイトが暗転 ケフィアが支払い遅延 複雑な契約、提訴…トラブル続発
更新1年目の利息は年6%と特別加算2%の計8%、3年目以降は計10%。ケフィアは、「設備投資や管理費などの資金を調達する目的の金銭消費貸借契約」とした上で、「金融商品取引法上の有価証券には該当いたしません」と説明している。
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TSRは、今年2月にケフィアが会員に送付した「旧来システムから新金融系システム移行に伴うお振込み遅延のお詫び」と題する書面を独自入手した。書面には振込の遅延に対するお詫びのほか、「改良システム導入後も大きな障害と遅延が続いている。新しい金融系システムの運用開始が5月上旬を見込み、1月分の支払いを5月中旬以降より順次支払う」旨が記載されている。
これに対し、一部会員がケフィアに支払いを求め、提訴に踏み切った。関係筋によると、提訴前や提訴後にケフィアが支払いに応じるケースもあるという。
◆異例の不動産登記と仮差押
6月13日、TSRはケフィア名義の本社不動産の土地と建物、各1筆の不動産登記簿(全部事項)を取得した。土地895ページ、建物1273ページに及ぶ。
登記簿の乙区は、ケフィアを債務者とした年利3.1%の金銭消費貸借で埋め尽くされている。権利者(債権者)欄には、一般個人名が記載されている。建物登記の担保番号は5177件に達し、すでに亡くなり、家族などが相続したケースも120を超える。
金銭消費貸借契約は、2015年4月ごろまでに期限が到来したもようで、これら登記は解除を原因としてほとんど抹消されている。


