受動喫煙防止法が成立 外食大手は“全面”へ取り組み加速
更新当初は客数や売上高激減の可能性も指摘されたが、6月の既存店の客数は前年同月比2.2%増と大方の予想を覆す結果だった。会社員・男性グループの来店が減少した半面、家族での利用が増えたためだ。ただ、お酒を飲まない客も増え、「お通しを出せないなどで、客単価が落ち込んだ」(広報担当者)といい、売り上げは減少する課題が出た。ある居酒屋チェーンの幹部は「串カツ田中のようにファミリー重視シフトなら可能だが、やはり居酒屋にたばこはつきもので、全面禁煙は簡単ではない」と漏らす。
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法律で定められたことで受動喫煙対策は「待ったなし」だが、居酒屋チェーンの多くは対応を決めかねているのが実情だ。(平尾孝)
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■外食チェーンの全面禁煙の取り組み状況
・モスバーガー
2020年3月までに約1300店舗で。既に750店が実施
・ケンタッキーフライドチキン
19年3月末までに約1150店舗で。既に98%で実施
・サイゼリヤ
19年9月までに約1100店で。ショッピングセンター内店舗は先行実施
・ココス
19年9月までに約580店舗で。今年4月末時点で170店で実施
・ステーキのどん フォルクス
今年7月からどん70店、フォルクス41店の全111店舗で全面禁煙
・串カツ田中
今年6月から約180店で全面禁煙。大手居酒屋チェーンでは業界初
