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大林組、ビルマネジメントシステム「WellnessBOX」 IoTでエネ消費削減と健康両立

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大林組、ビルマネジメントシステム「WellnessBOX」 IoTでエネ消費削減と健康両立

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 加えて、入居者に個々の位置情報を発信する無線標識(ビーコン)を配布している場合は、室内での移動量をグラフ化して示したり、入居者のこれまでの照度や室温の調整記録をAIで分析し、最適と感じるよう自動制御することも可能だ。

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 今回の仕組みでは、入居者にとっての快適性に加え「健康」という要素に重点を置いた。きっかけとなった米国発祥の建物認証規格「WELL Building Standard」(Well認証)は建物利用者の健康に焦点を当て、7領域計105項目を確認する。「オフィスは入居者が長い時間を過ごす場所。安全・安心や省エネルギーだけでなく、健康という『ウェルネス』を提供したい。そのためWell認証から光、フィットネス、快適性、こころ(Mind)の4領域の要素に着目し、できるものを取り込んだ」とエンジニアリング本部の日野泰成情報エンジニアリング部長は話す。

 省エネ法制度で五つ星取得

 ウェルネスボックス導入第1号ビルは昨年12月に竣工(しゅんこう)し、建築物省エネ法に基づく「建築物省エネ性能表示制度(BELS(ベルス))」最高ランクの五つ星を取得している。大林組はテナント入居者の協力のもとシステム検証を実施。今年1~3月の3カ月間の電力消費量は設計値比約5%減となり、入居者のほぼ半数が「好みにあった明るさや温度だ」と回答したという。個々人の好みに合わせた上で省エネを達成した理由を日野氏は「これまでのビル管理は『暑い』との意思の表明を受けて全体を冷やし、その後の操作はしていない。今回は個別調整後、一定時間後に基準温度に戻るので“やり過ぎ”がない」と分析する。将来的には(固定の席がない)フリーアドレス制のオフィスで、同じ快適性を求める人同士を近くに誘導して省エネ効率を高めることも検討しているという。

 システム導入費用はセンサーなど設備費を除き建設費の1%程度を見込む。省エネ効果で維持費は下がるほか、快適性や入居者の生産性の向上が期待できることから、不動産価値の上昇を見込んだ数十社から問い合わせがあるという。(日野稚子)

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  • 大林組が開発したウェルネスボックスの第1号採用となったオフィスビル

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