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【木下隆之のクルマ三昧】「半官半民」意識の路線バスの死角 一般車と共存する難しさ

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 「横断歩道にはみ出したバス。危ない停留所」。先日の朝刊で報道されていた女児(10)が事故死したその記事をみて、やっぱりねという残念な思いが頭を巡った。

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 報道によると、横断歩道をまたいで停車していたバスの後方の死角から女児が道を渡ろうとしたところ、直進してきた対向車にはねられたというのだ。

 バス停留所は横断歩道から5mしか離れていないという。以前から、危険だから移動して欲しいという要望が寄せられていたという。だが、行政もバス会社も危険を承知で対応しなかったことが今回の悲劇を招いた。

◆同じ公道を使用しているゆえの難題

 この事故で明らかになったのは、停留所の設置基準はバス事業者の届け出制だということ。横断歩道ができた1971年からこのままだったという。危険を知りながら、長く放置されてきたのである。

 古くからバス会社と民間人の事故は絶えない。同じ公道を使用しているのに、どこか共存できない。いや、公道を共有しているからこそ噛み合わないのであろう。

 バスと乗用車のいざこざを目にしたことも2度ある。先日、顔を突き合わせて口論する場面に遭遇したばかりだ。

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