高論卓説

日産・ルノー、アライアンスの未来 対等な精神で信頼関係の再構築目指せ

 ルノーとの資本関係の見直しには、大きく3つのシナリオを指摘してきた。第1に、フランス政府やルノーの日産の独立に対する介入を理由に、ルノーの株式の25%以上買い増しを実施し、ルノーの議決権をなくした上で、資本関係・アライアンスの見直しを要求すること。しかし、アライアンスは機能不全に陥り、解消のリスクもある。あまり現実的な選択肢とは思えない。

 第2に、アライアンスの安定化に重点を置き、現状の株式出資構造を変えずに信頼関係の再構築を目指すこと。これには、現状のRAMA以上に日産の独立性を担保できる合意が必要となる可能性がある。

 第3に、信頼関係の回復に重点を置き、25%未満の対等な株式持ち合いに資本構造を「リバランス」させ、対等な資本と精神でのアライアンスを継続することだ。

 ルノーと日産は早期に経営体制を固め、アライアンスの再構築を目指さねばならない。アライアンスは信頼関係を損なうと簡単に元には戻れない。無利益な闘争を何年も続けても結果はライバルを利するだけだ。

【プロフィル】中西孝樹

 なかにし・たかき ナカニシ自動車産業リサーチ代表兼アナリスト。米オレゴン大卒。山一証券、JPモルガン証券などを経て、2013年にナカニシ自動車産業リサーチを設立。著書に「CASE革命」など。

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