和歌山発 輝く

デュプロ精工 事務機開発・製造に「こだわり」「思い入れ」

 社員はエンジニアのスペシャリストらで構成。1分間に190枚という高速で大量に印刷が可能な主力商品のデジタル印刷機「デュープリンター」などの商品開発から設計、製造、完成までを自社が一貫して手掛けている。社内では、社員らが真剣な表情で組み立てや性能確認などをしている姿もみられる。

 全員経営の社風

 「もともとみんなで会社を経営していくという『全員経営』の意識が社内にあった。社内の組織は基本的に『フラット』」と池田社長。対外的な立場のある池田社長を除けば、役職員も含む社員全員が互いを肩書ではなく「さん」づけで呼ぶ文化が根付いている。

 池田社長は「ピラミッド型の組織が好きではない。できれば私自身も『さん』づけでいいのだけど…」と笑う。

 社員の9割以上を県内出身者が占める。池田社長は「より一層の知名度向上を図って地元雇用につなげ、さらに地域に貢献したい」と意気込む。

 福利厚生や地域貢献にも力を入れており、2018年には企業内保育園「ふたば保育園」をオープン。保育士は、全て子会社の社員として採用した。

 社外の子供も預かっており、「仕事を探していたお母さんが結局、うちの社員になったこともあった」と池田社長。

 昨年は創立45周年を記念し、デジタル印刷機を市に寄付。市内の小中学校などで使われている。設置先の各校を卒業生の社員が訪れるなど、地元との交流を続けている。(山田淳史)

【会社概要】デュプロ精工

 ▽本社=和歌山県紀の川市上田井353

 ▽設立=1973年8月

 ▽資本金=3200万円

 ▽従業員=202人(2018年10月時点)

 ▽売上高=57億円(同5月期)

 ▽事業内容=デジタル印刷機、多機能断裁機、メーリング機器、再生紙作製機、事務用省力化機器の開発・製造

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