山本隆三の快刀乱麻
蜜月だったトヨタ、テスラ競合に
その後、トヨタはBEV開発から距離を置くことになったが、BEV、PHVの累積台数は今後、飛躍的に増加し、大きな市場になると予測されている。そしてトヨタは17年、BEVの生産に本格的に乗り出すことを明らかにした。
内山田会長が指摘したように、BEVには電池という大きな問題がある。トヨタは高性能電池がPHVを含むEV開発の鍵と考えたのだろう。トヨタとパナソニックは今年1月22日、車載用電池の開発・製造を行う合弁会社を20年末までに設立すると発表した。
パナソニックは、テスラと米ネバダ州の大規模工場(ギガ・ファクトリー)で電池を製造している。かつて蜜月にあったトヨタとテスラは、パナソニックを挟み競合関係になる。
対中韓、パナとEV電池製造
◆テスラとパナソニック
テスラは14年2月、ギガ・ファクトリーの建設計画を発表した。同社の20年時点のEV予想生産台数50万台に合わせて、最大で年産3500万キロワット時のセルを生産する従業員6500人の工場を電池メーカーと共同で建設する内容だった。敷地面積500~1000エーカー(約200万~400万平方メートル)、総投資額は40億~50億ドル(約4400億~5500億円)。テスラの投資額は約20億ドルとされた。全世界のセル生産量3400万キロワット時(13年)を上回る規模の経済により、電池コストを30%以上引き下げることを見込んでいる。
テスラとパナソニックは14年7月、ギガ・ファクトリーの共同建設で合意したと発表した。テスラが土地、建物、インフラを、パナソニックが設備、関連機器を提供し、運営は両社が共同で行うというものだった。