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デサントTOB注目の意味とは

アジア市場浸透へ

 国内では、そのアシックスから大きく引き離されてミズノの売上高1853億円(18年3月期)、デサントの1411億円(同)と続く。この期ではデサントが国内4位のゴールドウイン(704億円)とともに営業利益率(売り上げに占める営業利益の割合)で高い数値を示した。

 歴史を誇るミズノの低迷は、野球やゴルフなど特定競技への注力が裏目に出た結果だといわれている。展開できる市場が限定され、海外売上高の低さへとつながってしまった。国内老舗としての存在感をオリンピックを通して示したい。

 追うデサントは「デサント」「アンブロ」「ルコック」など所有する多様なブランドを使ったマルチブランド戦略で、とりわけアジア市場への浸透を図る。伊藤忠の支配力強化で戦略に変化が起きるか、デサントプロパーとの関係改善も含めて注目したい。関係修復が遅れれば東京五輪・パラリンピック商戦に後れを取りかねない。

 安倍晋三内閣が主導する「日本再興戦略」の一環としてスポーツの産業化が上げられた。現在約5.5億円規模のスポーツ市場を25年には15兆円規模に拡大する戦略だ。相当厳しい現実ではあるが、スポーツ用品の小売りは現在の約1.7兆円を20年に2.9兆円、25年には3.9兆円まで伸ばす目標を掲げる。国内関連企業への期待は大きく、今回、伊藤忠、デサントのTOBが大きな関心を集めたもう一つの要因でもある。(産経新聞特別記者 佐野慎輔)

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