マネジメント新時代

中国の都市交通、AI活用を探る 管理システム「シティブレイン」とは

和田憲一郎

 昨年秋に中国杭州市における人工知能(AI)を活用した都市交通管理システム「シティブレイン」が話題となった。この3月に杭州市を訪問し、これを運営するアリクラウド担当者から直接確認する機会を得たので、今回はAIによる都市交通管理システムについて述べてみたい。(日本電動化研究所代表取締役・和田憲一郎)

 筆者も過去に杭州市を何度か訪れたことがある。上海南西に位置する杭州市は、遣唐使の時代から日本とのつながりも深く歴史的な街である。一方、近年はアリババなど先端企業が勃興し急激な発展を見せている都市でもある。そのせいか、車の渋滞がひどく、AIシステム導入前は、中国でも渋滞ワースト3に入るという状況であった。

 このため、アリババグループと杭州市が連携し、2016年にAIを活用したスマートシティ構想を発表。翌年の17年10月にシティブレインを導入した。18年10月にはバージョンアップを図っている。その結果、渋滞レベルは1年間で、前述のワースト3から87位まで後退し大きく改善されたようだ。

 3つの機能

 アリババの「アリクラウド」が運営するシティブレインは、大きく分けて3つの機能がある。1つは、交通渋滞コントロールシステムである。各交差点にカメラやセンサーを設置し、道路の運行状況を見ながら、信号の点灯時間を変え渋滞を解消している。例えば、東西の道路が渋滞し、南北の道路はそれほどでもない場合、東西の青の点灯時間を長くし、走行をスムーズにさせて渋滞を解消する。これは、AIの学習効果も相まってかなりオートメーション化されているようだ。

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