健康経営 がんと向き合う
再発するがん・しないがん
竹内規夫
このため、検査で転移がないといわれても実際には転移していたということが多々ある。主治医もそれが分かっているので、見えているがんを手術で全て取り、手術が成功しても、その場で完治したとは決していわない。それは肝臓や肺などに遠隔転移があるかもしれないと思っているからだ。
おのずと、遠隔転移や取り残しの可能性が高いと、あるかないか分からないがんに対して抗がん剤を使うことになる。本当に手術でがんが全て取り切れたのであれば、ホルモン治療や抗がん剤治療をする必要はないからだ。再発するがんというのは局所再発を除き、手術の時にステージ1とかステージ2という診断をしたものの、実はその時点でステージ4だったが遠隔転移が見つけられなかったというだけの話なのだ。
余談だが、胃がんになって胃を手術で取った後に肝臓に再発が見つかったとする。その状態だと胃はないので、がんは肝臓だけにある。これを肝臓がんだという患者が多いのだが、この場合は胃がんということになる。胃がんの肝臓転移だ。治療も、胃がんのガイドラインにのっとり、胃がんの抗がん剤を使うことになる。
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【プロフィル】竹内規夫
たけうち・のりお 1978年、和歌山県生まれ。がん治療コンサルタント。2008年ごろから、がん患者をサポートする活動を開始。16年、がん治療専門のコンサルタントが、患者をサポートするGMSを設立し、社長に就任。