近年、日常生活の中で歩行・走行距離や、消費カロリー、心拍数などの生体情報を取得できるウエアラブル端末が次々に登場している。なかでも普及が目覚ましいのがスマートウォッチだ。そのトップを走るのがアップルのアップルウォッチであり、調査会社ストラテジー・アナリティクスの調べによれば、2018年における世界全体でのアップルウォッチの出荷本数は2250万本で、全スマートウォッチ出荷本数の約半数に相当する。
しかしウエアラブル市場は下着を含む衣類、靴、メガネ、指輪、イヤホンなど、様々な形態へと広がりを見せている。特に近年注目されているのが、靴だ。
実はかなりの歴史を持つ「靴のウエアラブル」
靴で走行距離を計測するというアイデアは、実はかなり以前からあり、商品化もされている。プーマは1986年に、かかとに内蔵したチップで距離や時間、消費カロリーを自動的に記録し、ケーブルを通じてパソコンにデータを転送するという、画期的なランニングシューズ「RSコンピューター」を発売した。同社は昨年末に、デザインや基本機能は当時のモデルを踏襲しつつ、ケーブルではなくBluetoothで情報を送信、パソコンに代わりスマートフォンのアプリでデータを管理する復刻版を、たった86足のみだが、販売していた。