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愛知で全国初、航空産業特化のインターン 担い手確保へ

 愛知県やキャリア教育を手掛ける一般社団法人アスバシ(名古屋市)、県内の中小企業11社は高校生を対象として、航空宇宙産業に特化した全国初のインターンシップを共同で始めた。中小企業の人手不足は深刻化しており、就業体験を通じ担い手確保につなげる。

 愛知県には国産初のジェット旅客機MRJ(三菱リージョナルジェット)や、人工衛星打ち上げに使うH2Aロケットなどの生産拠点がある。高校生20人が3月下旬、航空機部品などの製造現場で働いた。企業と学生から評判が良かったため今後も続ける。

 旅客機のドア部品などを製作している玉川工業(春日井市)は男子高校生2人を受け入れた。金属の棒を旋盤で削る作業に取り組んだ名古屋市立工業高校2年の市川慈温さん(16)は「旅客機の製造に興味がある。現場で活躍できるようになりたい」と話した。同社の担当者は「愛知は自動車産業に就職する人が多く、航空機関係の会社はなかなか関心を持ってもらえない。少しでも多くの学生に知ってもらいたい」と述べた。

 愛知県では、高卒の求人倍率が1月末時点で3.28倍と過去最高を記録している。県産業振興課は「航空宇宙産業は高い技術を持った人が多く働いており、インターンを通してプロの仕事の魅力を感じてほしい」と期待している。

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