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大和ハウス会長が代表権返上 違法住宅問題の引責は否定

 大和ハウス工業は13日、樋口武男会長(81)が6月25日付で代表権を返上する人事を発表した。会長職は続ける。高齢を理由とし、違法住宅問題など一連の不祥事の引責は否定した。同時に発表した2019年3月期連結決算は、売上高が前期比9.2%増の4兆1435億円、最終利益は0.5%増の2374億円といずれも過去最高を更新した。ホテルや物流施設の受注が堅調だった。

 樋口会長は01年、大和ハウス社長に就任。04年から代表権のある会長を務め、長く経営を率いてきた。

 芳井敬一社長は13日、大阪市内で開いた決算会見で、一連の不祥事について「ご心配とご迷惑をおかけした」と改めて陳謝した。違法住宅問題では耐火性を確保する改修工事が必要な住宅が当初発表していた73棟から77棟に増えたことも明らかにした。4月末としていた工事完了が遅れているほか、4月は住宅の受注が低調だったことも示した。この問題で顧客離れが生じているとみられる。

 大和ハウスは3月、中国の関連会社で巨額資金が不正に引き出されたと発表。4月には30都府県の約2000棟で建築基準法違反の恐れがあり、耐火性などの問題が見つかったと公表していた。

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