経済インサイド

ソニーが赤字のスマホ事業にメス “最後”の国内大手が最大の正念場

 一方で同社は4月1日にテレビとカメラ、スマホの3事業を統合。今後は組織運営の効率化を徹底する考えだ。北京の工場は閉鎖の手続きに入るほか、販売面では中南米と中近東から撤退した。

 もっとも、それだけでは足りない可能性が高い。

 米調査会社のIDCによると、2019年の世界のスマホ出荷台数の見通しは13億9400万台で、3年連続で前年を下回るという。スマホ市場拡大にブレーキがかかる中、ソニーのような事業規模で劣るメーカーへの退場圧力がさらに高まるのは必至だ。

 十時CFOは会見で質問に答えなかったが、3月には約4千人の人員を最大で半分に減らすと一部で報じられた。

 従来型携帯(ガラケー)の時代に10社以上を数えた日本メーカーは、投資ファンドなどに事業を売却したりして、ほとんどが撤退。国内販売でソニーを上回るシャープは、厳密には鴻海(ホンハイ)精密工業(台湾)の子会社だ。昔から変わらずにビジネスを展開している日本の大手はソニーぐらいだ。

 1年前まで社長として構造改革に辣腕を振るった平井一夫氏は、6月に会長職も退く。平井氏は赤字を垂れ流していたテレビ事業を立て直すなどして業績をV字回復に導いたが、スマホまでは手が回らなかった。吉田憲一郎社長ら後を託された経営陣は、同事業を再建することで平井氏の時代から続く改革を総仕上げするとともに、日本メーカーを反転攻勢に導く責務を負っている。(井田通人)

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