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「最優先は機能強化推進」 成田国際空港会社の田村新社長が就任会見

 成田国際空港会社(NAA)の社長に25日付で就任した前観光庁長官の田村明比古(あきひこ)氏(63)が同日、成田空港内の本社で記者会見を開き、「最優先の課題は成田空港の更なる機能強化の推進。日本の国際競争力強化、観光立国の実現に向けて必要不可欠なものだ」と述べ、発着容量拡大に必要な3本目の滑走路新設などの実現を目指す考えを示した。

 国土交通省の航空局長などを歴任した田村氏は、「国全体の中で成田空港をしっかりと位置づけし、視野を広げながら空港の発展を考えていくという、複眼的な見方ができると思う」と自己分析。その上で「成田周辺、千葉県の観光に対して、成田空港はもっと大きな役割を果たせる。微力ながら貢献できる部分があるのではないか」と抱負を語った。

 また、来年夏ダイヤから羽田空港の国際線発着枠が拡大する影響については、「羽田と成田は相互に補完する関係と、お互いに競争し合う関係という両方の要素がある複雑な関係。しかしグローバルな空港間競争に勝ち残っていくため、手を携えて日本の航空需要を支えなければならない。両空港の良い関係を築いていきたい」と述べた。

 当面の目標には、アジアを中心とした航空ネットワークの強化や国内線の充実、乗り継ぎ需要への対応などを例示。都心から遠いといわれるアクセス面の課題解決に向けて、「早朝・深夜時間帯のアクセス確保も含め、関係者と知恵を出し合いながら積極的に取り組みたい」と話した。

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