ギャラクシー 国内IR 料理やホテルでも勝負
□ギャラクシー・エンターテインメント・ジャパン総支配人・岡部智さん(60)
--ギャラクシー・エンターテインメント・グループのIR(統合型リゾート)施設の特徴は
「他社のIRには米系ホテルや自社運営のホテルが併設されていることが多いが、当グループのマカオのIRにはホテルオークラと協業したホテルが併設されており、日本のおもてなしが特徴の一つだ」
--米IR大手のMGMリゾーツ・インターナショナルが大阪に進出する方針を明らかにするなど、日本での具体的な進出先を表明する企業も増えている。進出先の検討状況は
「進出場所の方針は決まっていない。大都市に進出を検討しているところが多いが、投資額もかかるので大きければいいというわけではない。投資にふさわしい規模の所に決めていきたい」
--カジノ事業の収益の割合が小さいことをアピールして、IRの健全性の高さを示す企業もある
「ゲーミング(カジノ)の収益は8割以上だ。2011年にオープンしたギャラクシー・マカオはゲーミング収益が世界最大。ただ、ギャラクシー・マカオは、人工波が楽しめるプールやレストラン、ショップなどノンゲーミング(カジノ以外)にも力を入れている。日本のIRでも、1部屋が50平方メートルを超える広さのホテルやおいしい料理などのノンゲーミングをアピールしていきたい」
--カジノ事業では依存症対策に注目が集まっている
「マカオなど各国のIRでは、『自分が来たら入場させないように止めてくれ』と、カジノの入り口で前もって入場を制限するように依頼する対策が取られている。依存症になると、自分の意志でカジノに行くのを止められなくなるからだ。家族など第三者がこうした依頼の申請をすることもできる。日本でも同様に、入り口で入場を止められる対策をやっていきたい」
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【プロフィル】岡部智
おかべ・さとし 武蔵野美術大卒。1982年4月電通入社。プロジェクトマネジャーなどを経て2011年から18年までIR観光プロジェクト部長。18年5月から現職。東京都出身。