金融

クラウドファンディングのREADYFOR 企業の社会貢献活動に資金提供

 不特定多数から資金を集めるクラウドファンディング(CF)のサイト運営を手がけるREADYFOR(レディーフォー、東京都文京区)は、企業の社会貢献活動を支援するサービスを始めた。ベンチャー企業への投資が拡大する一方、子育てや介護などの地域課題の解決を目指す「ソーシャルベンチャー」などへの資金供給が課題だが、レディーフォーの取り組みは、企業の社会貢献活動を支えるきっかけになりそうだ。

 新サービス「READYFOR SDGs」は、社会貢献活動を展開する企業からの求めに応じて展開。企業が掲げるビジョンや事業テーマに合致する地域の社会貢献活動に、CFで集めた資金を供給する。

 支援される地域の社会貢献活動に対し、目標額の半分をCFで集め、残りはレディーフォーが協力金として提供する。

 第1弾として、中部電力、大鵬薬品工業、ロート製薬、大和リース、衣料品製販のストライプインターナショナル(岡山市北区)の5社が参画する。

 このうち、中部電は供給区域となる愛知、岐阜、三重、静岡、長野の5県で高齢者の健康増進や障害者の社会参加などを支援する起業家や団体によるプロジェクトを支援する。26日までレディーフォーのホームページを通じて資金を募るとともに、9月下旬をめどに10件程度のプロジェクトを採択する。

 このほか、大鵬薬品工業はがん領域、ロート製薬はヘルスケア領域全体での課題解決に挑む個人や団体などを支援する。大和リースはまちづくり、ストライプインターナショナルは海洋ごみ問題をテーマに設定した。

 レディーフォーの米良はるか代表は「見返りのない寄付、配当を求める投資、その中間的な性格を持つ新たな資金の流れが必要と感じていた。人々の思いをのせたお金の新しい流れをつくりたい」と話している。レディーフォーはCFを通じ、既存の金融サービスではお金が流れにくい民間非営利団体(NPO)や大学などの研究機関にも資金を供給。これまでに約1万件の社会貢献活動を支援している。

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