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オリックス不動産、水族館やホテルでプラスチック製ストロー廃止 年60万本分削減

 オリックス不動産はこのほど、運営する水族館やホテルなどで、プラスチック製ストローの使用をやめ、紙製ストローに切り替えた。使い捨てプラスチック製品の使用量を減らし、プラスチックごみの排出を抑制するのが狙い。年間約60万本の削減を見込んでいる。

 プラスチックごみによる海洋汚染が世界的な問題となっていることを受け、プラスチックのリデュース(発生抑制)、リユース(有効活用)、リサイクル(再生利用)の「3R」推進など、環境負荷軽減が求められていることに対応する。

 同社はすみだ水族館(東京都墨田区)や京都水族館(京都市)をはじめ、全国でホテル、旅館、レストランを運営している。これまで各施設での飲料の提供には、使い捨てのプラスチック製ストローを使用していた。

 今回、プラスチック製ストローの使用を廃止したのは、すみだ、京都の両水族館を含む25施設。かき氷用のストローなど紙製で代替できないストローを除き、原則、紙製ストローを提供する。2018年の販売実績から試算すると、年間約60万本分のプラスチック製ストローの使用量削減が見込めるという。

 適正に廃棄、処理されれば、全てのプラスチックごみが海洋汚染につながるわけではないものの、焼却時に二酸化炭素(CO2)が発生することなどから、プラスチックごみの排出量を減らすことが望ましいとされる。同社は「規模は小さいかもしれないが、身近なストローをきっかけに持続可能な社会の実現に向けて顧客と一緒に考える機会になれば」と力を込める。

 同社のグループ会社では、廃棄物をアスファルト舗装材などに再資源化する処理施設の運営や、中古車リース、OA機器のリサイクル、リユースなどを手掛けており、グループ全体で環境負荷を軽減する法人向けサービスを提供してきた。

 今後は、水族館やホテルなど個人向けサービスの分野でも、環境に配慮した取り組みを加速させる方針だ。

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