高論卓説
既存業務システムの整理 解決へ問われる経営者の知見、判断
その間に技術の老朽化が進む。例えば、「COBOL」というコンピューター言語は、業務システムに使われてきたが、今年から基本情報技術者試験での採用が廃止された。「試験があるので勉強した」人がいたかもしれないが、今後はさらにエンジニア数の減少が想定される。商品数を増やそうとしたり、扱うボリュームが増えたりしても業務システムを増強することが難しくなる。
パッケージ・システムやクラウド・サービスに移行するのは有力な選択肢だ。だが、既存システムからの移行作業が大きな問題となる。これまで蓄積してきた大量のデータを移行しなければならない。別のシステムとデータ接続している場合は、接続先を新システムへ変えるにあたっての確認作業に手間がかかる。
システムを使う側としても、新しいシステムに切り替えても業務を滞りなく行えるのかを確認することが必要だ。その確認をできる要員は、事業部門で長く働いてきたベテランで高齢化が進むという企業も多い。
こういった課題にいち早く気づいているのは、システム部門だ。そして、この状況を変えられるのは、経営だけだ。しかしながら、システム部門が経営に伝えていない、伝えても経営が理解しないという状況が散見される。