話題・その他

中国・2つの巨大な消費市場 「車市」と「房市」に見え始めた影

 自動車産業と並んで中国経済を支えているもう一つの「大黒柱」は、「支柱産業」と呼ばれる不動産開発業である。18年の1年間、中国国内の不動産投資総額は、何と12兆元(約180兆円)に上り、当年度の国内総生産(GDP)=約90兆元の1割以上を占めていた。

 自動車産業と同様、不動産開発業の裾野も広い。マンション1棟を建てて売れれば、鉄鋼産業もコンクリート産業も内装産業も家具産業も、皆喜ぶのである。

 今のところ、中国の不動産市場と不動産開発業は成長を続けており、衰退はしていない。しかし、かげりはすでに見え始めている。

 3日付の経済参考報の関連記事によると、今年8月の全国都市部の不動産市場は低迷しており、そのうち、29の大都市の不動産成約面積は7月と比べると6%減ったという。北京、上海、広州、深センの4大都市となると、不動産成約面積は、7月より10%も減少したから、不動産市場の激しい冷え込みはすでに始まったもようである。

 その中で、不動産物件の大幅な値下げも一部で始まった。例えば8月19日、広州市のいくつかのメディアが報じるところによると、市内のある高級マンションの新規分譲物件の価格が数日間のうち、に、1平方メートル当たり4万6千元から3万6千元に落ちてしまい、一気に約20%の値下げとなった。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング