ワタミ「9年後売上高2倍」 渡辺美樹氏、経営復帰会見で意欲
ワタミは7日、東京都内で事業戦略発表会を開き、1日付で会長兼グループ最高経営責任者(CEO)に就いた創業者の渡辺美樹氏が、国内外食事業を直営店からフランチャイズ(FC)路線への転換や海外展開などで、9年後の連結売上高を現在の約2倍となる2000億円規模に引き上げるとの構想を発表した。
渡辺氏は「100年企業を目指す上で、国会議員でやれなかった反省に基づき新規事業を立ち上げる」としており、事業成長のための戦略づくりに自信を見せた。
会見で、経営復帰の理由を問われた渡辺氏は「国会議員として何もできなかった。0点だ。ワタミはワタミモデルを持っている。これを思う存分大きくすることで、たくさんの人を幸せにできると考えた。実現しないといけないという勝手な使命感だ」と話した。
計画では、国内外食事業は「から揚げの天才」や大衆酒場「しろくまストア」といった収益性が高い業態を中心にFC展開を進める。
日替わり弁当を届ける宅食事業は、高齢化の進展で成長市場となる一方、他社の参入などで競争環境は激化しつつあると指摘。その上で、1日当たりの配達食数を現在の23万食から3年後に7万5000食の上乗せを図り、ワタミの利益率を向上させる。
海外事業は中国と米国を主戦場に展開を進める。「日本は今後、円安とインフレで厳しい状況になる。(将来的には)米国と中国それぞれで1000億円(を売り上げる)」と話した。
また、新規事業としては原材料の仕入れの効率化や日本食材の海外展開に向けて、鹿児島県の和牛生産企業と資本業務提携した上で合弁会社を設立、米国や上海への日本産牛肉の輸出を進める。外国人材の育成のため、他社と合弁企業を設立し、2022年には特定技能実習生1000人の人材育成支援を行う計画だ。
渡辺氏は、かつてブラック企業との指摘を受け、今回の復帰でSNS(会員制交流サイト)を中心に企業風土が“ブラック化”するのではとの疑念を持たれたことについて「過去の指摘は受け入れ反省すべきは反省する。これからを見てほしい」と話すにとどめた。