メーカー

気仙沼に「漁船の病院」完成 みらい造船 東北最大級の新工場

 東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市の造船4社が合併した新会社「みらい造船」の新工場が完成した。東北運輸局によると、漁船を専門に建造、修理する工場としては東北地方最大級で、関係者らは震災を乗り越えて頑張る東北の漁業を支えたいと意気込む。木戸浦健歓社長は「震災後のどん底を思うと感無量だ。『漁船の総合病院』として貢献していく」と話した。

 新工場は気仙沼港の一角にあり、敷地面積は約4万平方メートル。津波防災の観点から、高さ約7メートルの防潮堤の内側に造られた。事業費は約106億円で、うち約70億円は国の補助金を活用した。

 生鮮カツオやサンマの水揚げで知られる気仙沼港は、古くから造船業も盛んで全国の漁船が修繕に訪れるが、震災の津波で壊滅。被災4社は「単独では生き残れない」として2018年に合併した。

Recommend

Biz Plus

Ranking

アクセスランキング