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CEATECで「全固体電池」アピール リチウムイオン電池より安全性高い

 CEATEC(シーテック)では、ノーベル化学賞の受賞で注目されるリチウムイオン電池のほか、次世代電池と言われる「全固体電池」の出展も相次いだ。さまざまな機器がつながる「モノのインターネット(IoT)」技術が浸透する中で、電池の需要拡大が見込まれており、各社は性能の高さや新たな用途をアピールした。

 村田製作所は業界で最高水準の容量を持った全固体電池を展示した。全固体電池はリチウムイオン電池と違って液状の部材を使わないため、液漏れや発火の恐れがなく安全性が高い。材料には独自の酸化物を使用。ワイヤレスイヤホンなど直接肌に触れる端末向けに開発し、2020年度中に滋賀県野洲市の拠点で量産を始める。

 TDKや、富士通の子会社FDK、太陽誘電は太陽電池で発電した電気を全固体電池に蓄えられる小型の機器を披露した。モバイル端末などへの活用を提案している。FDKの開発担当者は「用途を広げていきたい」と話す。日本ガイシはクレジットカードやICカード向けの薄型リチウムイオン電池を紹介した。電池搭載によって指紋認証による本人確認ができる機能などを追加できる。クレジット会社などに採用を働き掛ける。

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