現場の風

第一三共ヘルスケア 「新リゲイン」人生100年時代サポート

 □第一三共ヘルスケア研究開発部開発第一グループ・狩野芳信さん(28)

 --2月に発売されたエネルギー代謝改善薬「リゲイン トリプルフォース」の開発を担当した

 「『リバオール』と『ビオタミン』『パンテチン』の3成分を、日本で初めて同時配合したのが特徴だ。いずれの成分も、糖や脂質をエネルギーにかえる細胞の働きをサポートし、疲労回復をはじめ優れた効果を発揮する。3成分は第一三共のオリジナル成分で、医療現場で50年以上の使用実績がある」

 --開発コンセプトは

 「『若々しさを保つ』だ。老化は体内で起きる3つの反応、すなわち酸化と糖化、炎症が原因で起こるといわれる。加齢とともに目立つ体力の衰えや疲労、集中力欠如といった体の不調を何とかできないかと研究を重ねた結果、根本的な原因は細胞内のエネルギーを生み出す働きが衰えることにあると考えた」

 --開発に込めた思いは

 「『リゲイン』は1988年に誕生し、『24時間、戦エマスカ。』のキャッチコピーで一世を風靡(ふうび)した。私は幼かったため当時をよく知らないが、キャッチコピーは入社前から知っていた。30年がたった今、時代は変わり、平均寿命が延びている。健康意識が高まり、キーワードは『人生100年時代』に変わった。時代や環境の変化に合わせてリゲインも装いを変え、健康で若々しくあり続けたいと願う人々の生活の質を高めたいと思った」

 --販売は好調だ

 「一時的に品切れとなるなど、想定を上回っている。発売後1年間の売り上げは、当初見込みの7倍に達する勢いだ。購入者の男女比は1対1で、想定より女性が多い。前向きな評価もいただいており、開発担当としてとても励みになっている。今後もリゲインブランドを通じて、人生100年時代をサポートしていきたい」

                  ◇

【プロフィル】狩野芳信

 かの・よしのぶ 京大大学院生命科学研究科修了。2015年第一三共ヘルスケア入社。品川研究センターで製剤研究に従事した後、17年4月から現職。徳島県出身。

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