日立システムズ、提案力のある「人財」を育成 顧客の求める価値創造に貢献
幅広い業種や規模の顧客企業の経営や業務をITでサポートしてきた日立システムズが、顧客のニーズにより対応した運用サービスを提供するために、社内の人材育成を加速している。多彩な「人財」と先進の情報技術を組み合わせ、顧客企業の価値創造を支援する同社は、マルチクラウド時代が求める急速な変化に追随する提案力のある若手社員の育成に取り組んでいる。
守りから攻めのITが企業経営に求められる時代
日立システムズの主力事業のひとつであるシステムの運用・保守は、企業が情報システムを安定的かつ円滑に利用するうえで、縁の下の力持ちとなる存在。信頼度の高い運用・保守には、高度な技術力と多岐にわたるシステム関連の知識や経験を積んだ人材が求められてきた。ビジネスとITが密接に関係する現在では、企業経営にとって安定した情報システムの運用は必須となっている。それに加えて、この10年で爆発的に普及したクラウドとスマートフォンにより、企業が取り組むべき情報システムの課題にも、大きな変化の波が押し寄せてきた。その変化を象徴する言葉が、デジタルトランスフォーメーション(DX)という情報変革になる。DXでは、これまでのような「守り」のIT利用から、事業や経営に直結する「攻め」のITマネジメントが求められている。例えば、海外で成功した配車サービスや民泊紹介サービスなどは、クラウドとスマートフォンを活用した新たなビジネスモデルであり、そうした新世代の事業創造において、市場のニーズや変化に迅速に対応できる「攻め」のITを構築することが、あらゆる企業にとって急務となっている。日立システムズでは、こうした市場や顧客ニーズの変化に対して、これまでのシステム運用だけではなく、システム構築前の段階からコンサルティングとして課題の整理に取り組むデジタライゼーション活動を強化している。
同社の執行役員でビジネスクラウドサービス事業グループの畔柳幹介副グループ長は「数人の優秀なシステムエンジニアに頼るのではなく、若手を中心とした『人財』に投資して、お客さまに価値創造を提案できるスキルを習得する取り組みを推進してきました」と話す。
課題解決型の「人財」を育てる教育プログラムを企画
顧客の立場で課題を考え、顧客が持つ真の課題を分析し、その課題が解決できたかを確認して対価を得られる「人財」を育てるために、日立システムズではITプレナーズの教育プログラムを活用している。「課題解決型人財育成プログラム」と呼ばれる教育プログラムでは、「チームスキル」、「パーソナルスキル」、「知識」、「経験」を次世代のITマネジメントに求められる要素と定義し、知識の習得を目的とした「集合研修」や課題解決策の検討を主に行う「ワーキンググループ活動」、さらに、解決策の実行と新たな価値協創をめざす「組織への展開活動」を通じてスキルアップを図る。具体的には「集合研修」では、座学とシミュレーション研修により、IT業界最新のマネジメント「知識」を習得し、習得した知識を「ワーキンググループ活動」で活用することで、お客さまの課題に対する「解決策」を検討。その後、検討した解決策を「組織への展開活動」として「組織のサービス・プロセス」に落とし込み、顧客との新たな価値を協創する、といった流れだ。
成果は早くも表れており、研修を通して顧客の課題を的確に聞き出すスキルが向上し、業務の現場で顧客企業の情報システム部門が抱える問題を数多く収集できるようになった。育成プログラムの第一期生代表であるスマートソーシング&サービス事業部の坂西紘典氏および鈴木優香氏は「お客さまから多くの課題を伺えるようになりました。その課題を社内に持ち帰って、チームの中で検討し、新しい解決の提案もできるようになりました」と話す。また、スマートソーシング&サービス事業部 第三運用本部 サービス統括推進部 第二グループの樋口 裕一氏は「育成プログラムの目的は、スキルの習得だけではなく、各自のマインド変化にあります。マルチクラウド時代に『攻め』のITマネジメントを提案できる若手のコンシェルジュを育てることで、お客さま企業と一緒になって変化を起こしていきます」と語る。
今後も、複数のクラウドサービスを組み合わせて、自社に適した「攻め」のITを構築するマルチクラウドへのニーズは高まってくるものと予想される。その要望に日立システムズの若手が率先して顧客の新たな価値創造に貢献するサービスを提案してくれるに違いない。