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高浜3、4号機来年停止 関電方針、テロ対策施設完成遅れ

 関西電力が高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の運転を来年8月と10月にそれぞれ停止する方針を固めたことが26日までに分かった。運転の継続に必要なテロ対策施設の設置が遅れ、原子力規制委員会の求める期限内に完了できないと判断した。

 規制委は今年4月、テロ対策で原発に義務付ける「特定重大事故等対処施設」(特重施設)を期限内に設置できない場合は運転停止を命じると決めた。高浜3号機は来年8月、4号機は10月を設置期限としていた。

 規制委の決定を受け、九州電力は今年10月、川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の一時停止を発表した。川内原発は特重施設の完成遅れに伴い原発を停止する全国初の事例となり、高浜原発が2例目となる。

 関電は高浜3、4号機の停止により火力発電の燃料費が毎月約80億円上乗せになると試算している。業績への悪影響を抑えるため、当初は1年以上とみられていた停止期間を短縮する方法を検討している。大飯原発3、4号機(福井県おおい町)は22年8月の設置期限に間に合うよう工事を急ぐ。

 停止中の高浜4号機をめぐっては規制委が25日、蒸気発生器伝熱管の損傷が見つかったトラブルで、関電の原因分析と再発防止策を妥当と了承した。関電は来年1月末に原子炉を再起動する。

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