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東芝子会社200億円不正取引 新たに2社の関与が浮上

 東芝の子会社で商品やサービスをやりとりせず、書類上だけで売買を装う「循環取引」に、システム構築などを手掛ける日鉄ソリューションズとネットワンシステムズが関わっていたことが22日、分かった。売上高を実際よりも過大に計上しており、企業統治の在り方が問われそうだ。

 関係者によると、東芝の子会社でIT関連サービスを手掛ける東芝ITサービス(川崎市)が帳簿上ではネットワンからIT機器を購入し、日鉄ソリューションズに売却したことになっていた。

 IT機器の発送は東芝ITサービスを経ずにネットワンから日鉄ソリューションズに直接送られることになっていたが、ネットワンから実際に発送された形跡がなかった。

 東芝は循環取引で2019年9月中間連結売上高に200億円規模の過大計上があった。循環取引に関わった会社は3社以外にもあるもようで、不正取引の総額はさらに膨らむ可能性がある。

 日鉄ソリューションズとネットワンはいずれも昨年12月13日に弁護士と公認会計士でつくる特別調査委員会の設置を発表し、調査を進めている。3社とも2月に19年4~12月期決算を発表する予定で、調査結果を決算に反映させたい考えだ。

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